中心地の本屋

列島書店地図―激戦地を行く

列島書店地図―激戦地を行く

県立図書館で借りて来ました。前書きも後書きも無いので、なんでこの本が出版されるに至ったのか分かりませんが、98年時点の各都市の書店状況が分かります。
この本から盛岡の項を見ると、今は亡きブックスいわて(誠山房系)、YESのパソコン書籍、第一書店、サンビルのブックセンターなんて、当時の盛岡の風景が蘇ってくる様です。肴町の東山堂楽器や、私の記憶にはないコミック堂(忠霊塔の隣の駐車場にあったのか?)までが載っているのに、四ッ家教会の書店部とかカネボウ書店が載っていないのはなぜ?って感じがしました。
この本の一部を引用させてもらうと

大通アーケード街の中央に道を挟んで第一書店とさわや書店がある。読者には便利な書店めぐりができる立地。第一書店は間口六間、奥行き十三間、天井が高く、モダンな感じのする明るい店である。二階は学参、専門書、芸術書で構成されるが、美術書の中身が一番良い。二階の隅には喫茶室、三階にはギャラリーがあり、文化サロンを感じさせる。一階には芳賀書店の映画フェア、早川書房のミステリーフェア等、商売に活気が見られる。コミックは少ししか置いていない。

この次にさわや書店の事が書かれているんですが、まるで、宝塚関連の取り次ぎ書店かと思わせる程の、平台だそうです。今は、となりのMOMOに移ってしまいましたが、宝塚の取り扱いは多いです。盛岡には宝塚ファンが多いのかなぁ。
第一書店って大通りを離れて中央通に移ってから潰れるまでが早かったですよねぇ。大通りにあった頃は、よく立ち寄ったものです。今はさわや書店しか無いからそこに行くけど、昔は第一書店かブックセンターばっかり行っていたなぁ。さわやに行った記憶は無いなぁ。中央通の第一書店の記憶もあるのに不思議です。ブックセンターは贔屓にしていたけど、第一書店はあんまり買う事がなかったなぁ。
盛岡の項の最後はこう締めくくられていました。

盛岡の町は、書店がビデオレンタルに侵食されていない町、書籍重視の店の多い町、喫茶を併設している書店の多い店だと感じた。

第一書店の喫茶店の名前は記憶に無いですが、東山堂本店の喫茶店は「青い鳥」、さわや書店の喫茶店は「ブルージュ」でしたね。東山堂の喫茶店は無くなって、その跡は座って読めるスペースになっています。
昔はけっこうゆとりと言うかくつろぎを重視していたんですね。いまは、生き残りをかけて、売らんかなとばかりに、郊外店の開発に熱心ですよね。

イオン盛岡南SCに東山堂 都南店上回る1100平方メートルを確保
リンク元盛岡タイムス

いいですとも。未来屋書店ばかりになるよりはマシですもの。
んで、この本は、東京の事は多く取り上げているんですが、山陰の都市は無いんです。多分、山陰の調査をした人がいなかったのだろうとは思いますが、もしかすると、映画館や書店の無さが自殺率とも関係しているのかしら?と思ったりしちゃいます。