酒田へ行く1

せっかくの三連休であり、昨年末はなんだかんだで旅行に出れなかったので一泊ではあるがどこか行く事になった。
安易に思いつくのは東京と仙台だが、これら2都市は必要に迫られていく事もままあるので今回は見送った。
次に青森、函館、八戸、新潟を考えたが、函館、新潟は東北ではないのでパス(仙台・東京を見送った時点で目的地は東北内と決定された)。八戸・青森でフェリーを見たかったが、盛岡以北は春以降にすることになり、
県南で探す事になった。
という事で同行者の提案で酒田へ行く事になった。
なぜ酒田なのかは分からないが「おくりびと」やら「天地人」で最近の山形は熱い。
そんな事は全く考慮していないが、観光に沸き立つ町というのは、それ目当てでなくとも来訪者には巡りやすい環境になっている事が多々ある。
盛岡だと「壬生義士伝」放送(上映)時とか、宮城だと「ディスティネーションキャンペーン」とか。ともかく客を呼び込もうと、公共交通が俄かに整備されたり、今まで非公開だったところが公開されたり、パンフレットが新製されたりするのだ。
繰り返すが「おくりびと」をきっかけに酒田へ行くのではない。強いて言うなら寺社巡りだ。


18きっぷのシーズンなので朝一番の列車はいつもと違い人が多い。この列車には何回も乗っているが、普段は10人も乗ればいいほうなのだ。だが、今日の乗車率は30パーセントくらいだと思う。
ボックスシートを確保できたのが幸運といった感じ。
定刻に出た列車は順調に県境を越え秋田側での通学需要を押さえながら大曲に到着。
ここで田沢湖線から奥羽線快速に乗り換える。岩手側にも同じ性格の列車がある。それには「快速アテルイ」なんて名前が付いているが、秋田ではただ「快速」のみ701系導入時には快速が設定されるとの触れ込みだったが
いつの間にか下りの、この快速のみになった。「こよし」とか「おものがわ」が懐かしいという訳でもないが、新庄〜大曲にはせめて快速の設定があってもいいのではなかろうか。
普段は通勤客で一杯だが、この日は休日なので全員が着席できる感じ。
うたた寝をしている間に秋田に到着。
1時間ほど暇があるのでここで朝食なりなんなり。
連れはナガハマコーヒーで一服。
時間になったのでホームへ向かう。
特急いなほ」で酒田へ。
青森から来た特急は秋田で5分ほど停車する。来たのは485系
(酒田にて)
はつかりで使われていたのと同じものだが、シートの質がバラバラなのはなんなのだろう。日本海側の鉄道網は冷遇されているのかもしれない。「はつかり」とくらべるとスピードも出ていない感じだ。
しかもこの車両、普段は「ムーンライトえちご」などに使用されているようで、随所にその面影が見える。
新潟側の先頭車の椅子は「急行はまなす」など14系客車でよく見る簡易リクライニングシートなので全く落ち着かない。これが戻る音が煩くてなかなか眠れなかった事が思い出された。
マシな椅子を求めて車内を彷徨うと、3両目の自由席車の座席がまともである事を発見。連れと二人で3両目に移動。
やっと落ち着くと、また酒田までウトウト。
遊佐付近で目覚める。酒田はすぐそこ。
秋田に続き酒田でも数分停車する。

新幹線と違って車内販売は滅多に来ないし、停車時間はあるのだから駅弁屋があってもいい気がするのだが、ホームには見当たらなかった。
跨線橋を渡って改札へ向かう途中に水槽が置いてあった。

庄内振袖金魚という品種で、ここいらの先人が生み出した品種らしい。
コメットに似ているのでもしかしたら混じって売られている可能性も高いかもしれない。メダカの水槽の中にアフリカンランプアイが混じっている感じ。
或いはネオンテトラの中にカージナルテトラが混じっているとか。
他にも改札へ向かうまでに酒田の名物的な物が並べてあった。

改札で切符に無効印を押してもらい、事前調査をあまりしていなかったので構内にある観光案内所でパンフレットをもらう。
寺社が多い事は把握していたので、日和山へ向かう道すがら見ていくことにする。