LRTの問題の前に

LRT導入の先進事例として、よくフランスやドイツ、オランダの諸都市が挙げられる。そこで、幾つか疑問が出てきた。
日本の街並みと言ったら、どんな物を思い浮かべるだろうか?私は、京都とか金沢に代表されるような町屋が建ち並ぶものを連想する。角館の武家屋敷群なんかも素晴らしいと思う。
これらの日本の美しい街並みと、ヨーロッパの諸都市を比べた場合、決定的に違うのは、街並みの高さだ。
日本の街並みが大抵2階建てなのに対して、ヨーロッパの諸都市の街並みは、見た感じ4階建て以上はありそうだ。これは大きな違いではなかろうか?都市と言うのは、高密度に人間の活動の場が集積されているからこそ良いのであって、これが面的に広がると、移動時間、及びそれに関わるエネルギーばかり消費して全く良くない。
思うに我が国では、伝統的な建築での高層化を経験していないのではなかろうか?
3階建ての町屋なんかだと、東松家住宅とか杉村家住宅を思い浮かべることが出来るが、4階建てともなると全く思い浮かばない。もうこのくらいの高さになると、擬洋風の建築しか出てこない。
つまり何が言いたいのかと言うと、街並みを維持しつつ、密度も維持(若しくは現状以上)しつつ交通を劇的に変化させる為には、まず建物の高層化が必要だよ。という事です。
それなりに整理した物はまた後日。