いろいろなトランジットモールの実験とだいたいの結果

もう全国いろんな所でトランジットモールの実験と言うのはやっているようです。
中心市街地活性化推進室
トランジットモールに限らず、中心市街地活性化についての全国の状況が一覧出来ます。それにしても基本計画の提出件数が12月21日の時点で700を超えそうな勢いです。
これが、本当に知恵を絞った見ごたえのあるものばかりならいいんですが、そんな事は無いんで、閲覧する私としては困ってしまったのです。
自由が丘交通社会実験
さすが会社組織がやっているだけあって、計画から実行から効果の確認から見ごたえはなかなかです。こういう実験って、国の機関から補助金として1000万円程、支払われるそうなんですが、こんだけやってくれるなら納得です。
ロープウェイ通り歩いて楽しむモール(松山市)
全部の社会実験をここで挙げているわけではなくて、googleで検索して、上のほうから、ちょちょんと閲覧した物を載せているのですが、この松山の実験はどんな効果があったんでしょうか?ここでの車の通行規制に引っかかるのは、純粋に通過する車だけになってしまうんですが。
通勤の自動車を規制して、市駅→銀天街→大街道→ロープウェイ→松山城と言う観光客の流れをつくりたかったのかな?それとも更に先の愛媛大学に通学する人の安全の確保かな?
那覇市トランジットマイル
この実験とは全く関係なく、およそ半月後に那覇に行った私の感想ですが、国際通りってなんか地元向けと言うより観光客向けの店ばかりな気がしました。
壷屋のアーケード街は面白かったです。アーケードから分岐して更にアーケード街があって、そこから更に分岐してアーケード街があって、もうアーケードが統一されてなくて、高さも規格もまちまちなのが一目瞭然なのです。夕方になると、どこから来たのかハーモニカを吹く老人が現れ、それを近所のおばちゃんと白い犬が見てたり、そこは三線売ってる店の前で、なんとなくハーモニカと三線の演奏を聴いてみたくなったりと、楽しい街でした。今の空洞化著しい商店街に欠けているのはこの、ごみごみして楽しいと言うところなんじゃないですかね?放置自転車の撤去にばかり力を入れて「ほら、きれいになった」なんて言ってる街はこれからどんどん衰退するんじゃないかな?と思いました。
トランジットモール等社会実験(福井市)
既存の路面電車を使ってのトランジットモール実験ですから、LRT推進派の人はもっとこの実験の成果に目を向けていいと思うんですが、なんでストラスブールとかグルノーブルとか海外の事例ばかり提示するのかね?ちなみにここ、普段は普通の鉄道車両が走っていて、見てる分には楽しいです。来年の3月頃には廃止になった岐阜の低床路面電車に置き換わるそうで、ちょうどこの社会実験とはぼ同じ状況になります。偶然かどうかは分かりませんが、実験から本格導入が意外と早い気がします。さあ、これからどうなるのやら。
市街地と郊外を低床電車で結ぶ。これがまさに福井で現実の物に!後は優先信号と、トランジットモールと、パークアンドライドぐらいか?路線から見るとショッピングセンターが近くにあるから、パークアンドライドはそこで可能そうだし、そこが駄目でも、ハーモニーホール辺りなら駐車場に出来そうです。優先信号も、トランジットモールも警察との連携が鍵になりそうですが、トランジットモール実験の前例を踏まえればコレも出来るでしょう。優先信号の導入で、車より優位になるのは確実だから推進派の弁を借りれば「これで中心市街地が活性化しないはずが無い!」と言う事になるんだけど。どうだろ?あとは運賃とか走行速度とかか?
盛岡シネマタウン社会実験
盛岡でも当然社会実験は行われた訳です。この時の感想としては「なんか中途半端」と言うところです。
まず俺は、歩行者天国をイメージしていた訳です。そこへタクシーやらバスやらが入ってくる訳で。当然タクシーやバスにとって、道の真ん中をちんたらちんたら歩く歩行者は邪魔なわけです。だから私みたいにクラクション鳴らされる人がいる訳です。
トランジットモールは歩行者専用ではなく、あくまで優先です。道路が歩行者優先なのは有史以来の道の成り立ちを考えれば当然ですから、トランジットモールの社会実験ってのは言わば、有史以来当然とされて来た事を、わざわざ再確認しようとしているわけです。そして証明されたのは「優先じゃ駄目っしょ」と言うことだけです。まあなんと言うか、実験の意味が分からないのです。どこの実験でも、空いた車道の所にパラソル立てて店を出したり、イベントやったりしてるんですが、あれはデータの分析をし難くしているだけなのでは?歩行者天国の時に同じことしたら、そっちの方が、客の入りは大きくなったりするって考えられないかなぁ?
盛岡に限って言えば、大通りの両側の通りはバス通りなので、わざわざ大通りにバスを通す必要は無いと思う。バス停の位置を変更する分だけで効果はあると思う。大通り三丁目と、中央通2・3丁目のバス停の位置をずらすだけでも相当便利になると思います。
それでも、どうしてもバスを通したいなら、一方通行に逆らう路線設定をしないと無意味ですから。
あと、凄く丁寧な人もいる半面、発車まで車内でタバコを吸っていたり、信号の無い横断歩道では停車して歩行者を渡らせてくるなんて事がまずなかったり、信号待ちの時にメールを打っている運転手さんの居るバス会社には運行を担当して欲しくないです。
バスとは関係ないですが、駐輪場対策はかなりいいと思いました。日本の北京の名に恥じぬよう、これからも意欲的な自転車対策に期待です。
最初にも述べたように、全国いろんな所で、同じ様な実験が行われ、同じ様な結果が得られているようです。
公共レンタサイクルの実験と同じで、どこで、どんな実験が行われても参考にもしない(或いは自分の所は違う結果が得られると思っているのか)のではするだけ金のムダです。